授与のルールについてMTGに違和感
2013年9月19日コメント (8)「ルールは細かいが、カードに書かれている通りにすれば
これをこうしたらどうなるの?という状況にはほとんどならない。
(特定のカード専用の変なルールが無い。)」
これは、MTGのいい所のうちの1つであり、私がMTGを好きな理由のうちの1つだ。
遊戯○のカードゲームなんて、効果の定義があいまいで、
「これをこうしたらどうなるの???」というものがたくさんあり、
同じテキストなのに処理が違ったり、テキストに書かれていないような効果を発揮したり、
果てには「(効果は)調整中です」と、公式に問い合わせても効果が不明だったりする。
詳しく知りたい方は「遊戯王 調整中」でぐぐってみると良いだろう。
その点、MTGはキッチリ作られていてそのようなことが全然なく、
カードテキストを見ればちゃんと効果が分かる。
さすがMTGだ!
しかし、その視点から見ると今回の授与には違和感を感じる。
何が違和感かというと、まず授与のカードテキストを見てみよう。
「授与 ○○(このカードを授与コストで唱えた場合、これはエンチャント(クリーチャー)を持つオーラ呪文である。クリーチャーにつけられていない場合、これは再びクリーチャーになる。)」
このテキスト通りに処理するのならば、「再びクリーチャーになる」ための条件は「戦場に出た後にクリーチャーにつけられていなくなった場合」だ。
よって、スタック上で立ち消えすることに対しては何の効果も及ぼさず、授与に対応して除去されると普通に立ち消えするように読める。
もし立ち消えしないのならば、
「授与 ○○(このカードを授与コストで唱えた場合、これはエンチャント(クリーチャー)を持つオーラ呪文である。対象が不適正な場合はオーラ呪文ではなくなり、クリーチャーにつけられていない場合、これは再びクリーチャーになる。)」
こんな風に一言付け加えられているはずだ。
「アド損しやすいエンチャントをアド損しにくくしたけど、完全完璧ではなく、一応まだ隙はあるんだね」という感じで私は考えていた。
しかし実際のルールはどうなっているか?
「702.102d 授与を持つオーラ呪文の解決時にその対象が不適正だった場合、それをオーラ呪文にする効果は終了する。それはクリーチャー呪文として引き続き解決され、その呪文のコントローラーのコントロール下で戦場に出される。これはルール608.3aの例外である。」
専用ルールである。
「カードには立ち消えするっぽく書いてあるけど、専用ルールがあるから立ち消えしないよ」
ということである。テキストとは挙動が違うのである。
ああ、なんて汚い。
なんてMTGらしくない。
それともMTGってこんな物なんだろうか?
私のように違和感を感じる人はむしろ異端なのだろうか?
他に違和感を感じた方は居ませんか?
これをこうしたらどうなるの?という状況にはほとんどならない。
(特定のカード専用の変なルールが無い。)」
これは、MTGのいい所のうちの1つであり、私がMTGを好きな理由のうちの1つだ。
遊戯○のカードゲームなんて、効果の定義があいまいで、
「これをこうしたらどうなるの???」というものがたくさんあり、
同じテキストなのに処理が違ったり、テキストに書かれていないような効果を発揮したり、
果てには「(効果は)調整中です」と、公式に問い合わせても効果が不明だったりする。
詳しく知りたい方は「遊戯王 調整中」でぐぐってみると良いだろう。
その点、MTGはキッチリ作られていてそのようなことが全然なく、
カードテキストを見ればちゃんと効果が分かる。
さすがMTGだ!
しかし、その視点から見ると今回の授与には違和感を感じる。
何が違和感かというと、まず授与のカードテキストを見てみよう。
「授与 ○○(このカードを授与コストで唱えた場合、これはエンチャント(クリーチャー)を持つオーラ呪文である。クリーチャーにつけられていない場合、これは再びクリーチャーになる。)」
このテキスト通りに処理するのならば、「再びクリーチャーになる」ための条件は「戦場に出た後にクリーチャーにつけられていなくなった場合」だ。
よって、スタック上で立ち消えすることに対しては何の効果も及ぼさず、授与に対応して除去されると普通に立ち消えするように読める。
もし立ち消えしないのならば、
「授与 ○○(このカードを授与コストで唱えた場合、これはエンチャント(クリーチャー)を持つオーラ呪文である。対象が不適正な場合はオーラ呪文ではなくなり、クリーチャーにつけられていない場合、これは再びクリーチャーになる。)」
こんな風に一言付け加えられているはずだ。
「アド損しやすいエンチャントをアド損しにくくしたけど、完全完璧ではなく、一応まだ隙はあるんだね」という感じで私は考えていた。
しかし実際のルールはどうなっているか?
「702.102d 授与を持つオーラ呪文の解決時にその対象が不適正だった場合、それをオーラ呪文にする効果は終了する。それはクリーチャー呪文として引き続き解決され、その呪文のコントローラーのコントロール下で戦場に出される。これはルール608.3aの例外である。」
専用ルールである。
「カードには立ち消えするっぽく書いてあるけど、専用ルールがあるから立ち消えしないよ」
ということである。テキストとは挙動が違うのである。
ああ、なんて汚い。
なんてMTGらしくない。
それともMTGってこんな物なんだろうか?
私のように違和感を感じる人はむしろ異端なのだろうか?
他に違和感を感じた方は居ませんか?
コメント
「他のゲームと比較すると」MTGはルールをしっかり整備しようと言う意思にあふれていると思う。
しかし、昔のフェイジングとかトランプルとバンドとプロテクションの相互作用は文章を読むだけで理解するのは非常に難しかった。
現在でもトランプルと接死の組み合わせは「文章を読んだだけでは」分かりにくいかも知れないと思う。
ただ、フェイジングを位相の変更と説明し直したり、出来るだけ理想に近づけようとする姿勢を俺は評価したいな。
>おんたいさん
FAQを見ていないと普通は立ち消えすると判断しますよね。私もそうでした。
>bunさん
どうしても、どんどん新しい能力を作っていくと、テキストに書き切れないぐらい複雑になってしまうこともあるということは分からなくもない。
しかし、今回のものは記事に書いてあるみたいに、一言つけくわえてあればそれでよかったものを、それをせずにわざわざ特殊ルールなんて作っているのに違和感を感じますね。
ギリギリになって「あ、そういえば立ち消えするぞ!どうする?もう印刷しちゃったよ?」ってなったのだろうか?テーロスの新規キーワードなのでそこまで考えられていないとは思えない。やっぱり謎だ。
単純にクリーチャーにつけられていない状態との記載なのでクリーチャーにエンチャントされていない状態で場に出ようとしたときもこうなると読むことはできると思います、日本語の問題だけなら。
ただ、これまでのテキストの書き方との整合性とかルールとか考えると別かもしれませんが。
「立ち消えしないよ」という特殊ルールがわざわざ存在するということは、逆に考えれば、
テキストを普通に読むと「立ち消えするか分からない」か「立ち消えする」ということです。
通常、オーラは唱えている途中に対象が居なくなると、ルールによって打ち消され、一瞬たりとも戦場に出ることなく墓地に置かれます。また、戦場に出た後についている対象が居なくなっても墓地に置かれます。なので、後者では「つけられていない」状態になりますが、前者ではつく前の呪文の状態ですので、「つけられていない」状態にはなりません。
このように、エンチャントは対象が居なくなるタイミングによって2通りの方法で墓地に行くので、授与はその両方についてそれぞれ言及すべきなのに、テキストには後者についてしか書かれていないのが問題であると考えます。
授与はキーワード能力なので、テキストに「授与[コスト]」と書いてあるだけで総合ルールの702.102の通りの能力を持っているものとして機能します。
「飛行」と書いてあるだけで、(このクリーチャーは飛行や到達を持たないクリーチャーによってはブロックされない。)
という記述が無いカードでも飛行能力はちゃんと機能するのと同じ理屈です。
後ろの注釈文は総合ルールを知らない人にわかりやすいように効果を噛み砕いて書いてあるだけです。
噛み砕いた結果、細かい部分が端折られているためルールに従って厳密に読もうとすると矛盾があったりしますが、
そもそも注釈文はルールに詳しくない人向けに簡略化されたものなので厳密に読みとることは想定されていません。
ルール上の処理を知るうえで、ルールとは無関係な文章である注釈文はアテにならないため総合ルールを参照しましょう。
とはいえ今回の授与の注釈文に関しては、ルールに詳しくない人向けだと考慮してもかえってわかりにくく不親切ですね。
注釈文が分かりやすくするために簡略化されたものであり、ルール的には何の意味も無く、矛盾があったりするということは当然知っています。
しかし、
トランプル(このクリーチャーが、自身をブロックしている全てのクリーチャーを破壊するのに十分なダメージを与える場合、あなたは残りのダメージをプレインズウォーカーに与えてもよい。)
なんて書かれてたら、
プレイヤーにも与えられるのに何で書いてないの?
「防御側プレイヤーか」の9文字を減らすために勘違いしやすい文章にしたの?
汚いデザインだなー。
ってなるでしょう。今回の記事はそういうことです。
それ単純に慣れてないせいで分かってないだけじゃ…
専用ルールが無くテキストだけなら間違いなく立ち消えですよ