こんにちは。

「ゲームの流れなんて初手で8割以上決まるやん?」

「でも初手ってマリガンで決まるよな?」

「マリガン技術ってすごく重要なんじゃね?」

ということで、考えていた内容を記事にしてみました。
自分でも「本当にそうなの?」と疑問に思ってる所があるので、
この記事についてのご意見を一言でもいいのでコメント頂けるとありがたいです。

タイトルの割にしょぼい内容ですが・・・
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あなたはこんなことを経験したことはあるだろうか?

あなたは、2本先取のマッチで1本目に勝ち、2本目を迎えた。
互いにサイドボーディングし、シャッフルが終わり、初手の確認だ。
先手の対戦相手は即座にマリガンした。
しかし、後手のあなたの手札も微妙だ。

「土地1、スペル6」

ほとんどのスペルが軽く、2、3マナもあれば除去で時間稼ぎができそうだ。
それにサイドインした対策カードもあり、回れば勝てそうである。
だが、土地を引けないと目も当てられないだろう。

「1勝してるし、負けてもまだ大丈夫だからリスキーだがキープしよう。」


大会とかに出ている方ならこういう場面は良く経験しているだろう。
かくいう自分もこういう理由でキープ・マリガンしたことがある。

しかし、今日、ふとこう思った。

「1勝しているからキープ」は理由になってないのではないか?

と。


その理屈はこうだ。

本来、マッチに勝つためには、各ゲームで最も勝てる選択肢を選ぶべきである。
この時、1本目と2本目(と3本目)はそれぞれ独立しており、
それぞれのゲームについて、最も勝率の高い選択肢を選ぶべきである。

ここで、先ほどの例を見てみよう。
「1勝してるし、負けてもまだ大丈夫だからリスキーだがキープしよう。」

この時、キープorマリガンのどちらであるかを選ぶための基準は、
どちらの選択肢の方がこのゲームに勝てる確率が高いか?
このただ1つのみである。

例えば、2ゲーム目で同じ初手を引いたとした場合の、
「1ゲーム目に勝って次負けてもいいから、リスキーな手札をキープ。」
「1ゲーム目に負けて次勝たないとだめだから、リスキーな手札をマリガン。」
こういった場面では、キープとマリガンのどちらか1方が勝率の高い選択であり、
もう1方は勝率の低い選択なのである。つまり、このどちらか片方は、
1本目の勝敗を理由に、勝率が低くなるような選択肢を選んでいるのである。


もちろん、勝率が低い選択肢をわざわざ選ぶ意味は無いだろう。
よって、1本目に勝ってようが負けてようが、
キープな手札はキープ、マリガンな手札はマリガン
なのである。



あなたは、こういう理由でキープやマリガンをしてませんか?






※一応、例外として以下のようなことも考えられる。

1.制限時間が残り少ない場合
(=残り少ない時間で2勝しなければならないのか、引き分けでもいいのか)
こういう場合、「すばやく勝てる」や「長引きそう」という基準が生じる。

2.先手と後手
だいたいの場合、2本目の先手は1本目の敗者なので
「1本目勝った→2本目後手→後手ならキープ」
「1本目負けた→2本目先手→先手ならマリガン」
のように1本目の勝敗が、2本目のキープ基準に間接的に影響している。

3.非公開情報の扱い
ドラフトとか、相手のデッキに何が入ってるか分からない場合は、
1戦目の情報が2戦目や3戦目に影響を及ぼしたりする。
「1戦目勝ってて、切り札を2戦目も見せなくても勝てそうなので見せたくない」
といった理由が考えられる。マリガンに影響するような場合は稀だと思うが、
例えば全除去をケアされるかどうかでは天と地の差があるので、無いとも言えない。

4.相手が変える。
相手が1本目の勝敗によってキープ基準を変えるような場合、
それによってこちらの初手の勝率が微妙に変化し、最善手も変わる場合がある。

コメント

ボトムデッカー
2011年12月23日7:02

2戦目以降は相手のデッキが見えているので、相性が悪い=ワンチャン狙い、相性がいい=多少ヌルくてもOK、互角=普通に。

基本的にはマリガンは機械的に行ったほうがいいと思います。

四日市
2011年12月23日7:16

>ボトムデッカーさん
相手ごとに各手札パターンの勝率が全て求めることができれば、どこかに収束して、
人読み的な部分を除けば、機械的にマリガンorキープは判断できますよね。

1戦目で見えた相手のカードの情報などは2戦目のマリガンに影響しますが、
勝敗数そのものは無関係ですよねー。

†JOHNNY†
2011年12月23日14:48

一本目をとってることによる安心感…ありますねぇ…
おいらもそんな感じでリスキーな初手をキープすることあります。
たしかに、1本目の結果は基本的には関係ないですよね…反省…

nophoto
カバ雄
2011年12月24日11:08

とても興味深い話題で、いろいろ考えさせられました。

これ、単純な確率論の先にある、確率的な重みの話じゃないでしょうか。
例に出していた「土地1、スペル6」で、2回のドローで土地を引く確率が約66%だとしましょう。
66%、3回に2回成功、並行次元にいる100人の自分の内34人が裏目を引く確率です。
(よりメンドく考えるなら、4回のドローまでに3枚目を引く確率も考慮すべきですが)

で、この66%っていう重みが「既に1ゲーム取ってるかどうかで歪むか」という思考命題ですね!

うーん、これ50%を切るんだったら1勝しててもマリガンしそうですが、
66%あるんなら、1勝してるならキープしそう…。
仮に34%引いちゃっても、3ゲーム目勝てばいいんだし。

じゃあ逆に1敗してたら?
負の方向にバイアスがかかっていた場合、おおよそキープして良い手札なのにマリガンしそう…。
34%引いちゃったら、3ゲーム目できないんだし。
自分けっこう、1勝してるみたいなフィルターに左右されてますね。

確率論を正しく運用するなら、50%を越えてるか否かで判断すべきですね。
より大局的に何千試合のスパンでは、結果として良い方向に累積しますから。
でも、マジックの試合って、一戦一戦の重みが違うんですよねぇ。
 既に1敗ラインのFMN→66%に成功!
 PTQの決勝にて→34%引いて失敗!!
確率である以上、こんな理不尽を淡々と受け入れないといけないわけです。
仰る通り、既に1ゲーム取ってるかは無関係です。

ちなみに、デッキを一人回しする時に、ワンマリとかダブマリしてみて、
動くハンドが来るかっていう検証しておくと、積極的なマリガンを恐れなくなります。

四日市
2011年12月26日11:50

>Jhonnyさん カバ雄さん
「なんとなく」ではなく、明確なキープ基準を考えることが必要ですね。
そのためにも、「とりあえずマリガンしてみる」のが上達への近道でしょうか。